きのこにつくキノコバエ。
緑工房のハウスにもいます。
キノコバエについていろいろ調べてみました。
キノコバエとは?
そもそもキノコバエとは……
キノコバエは、ハエ目カ亜目キノコバエ科に属する昆虫の総称。また、クロバネキノコバエ科など他の科に属する種についてもキノコバエと呼ばれることがある。キノコバエ科については、ナミキノコバエ科、タケカ科という別称もある。
(ウィキペディアより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3%E3%83%90%E3%82%A8)
キノコバエは0.5mm~2mm程度の小さなハエです。この小さなハエは家単位での被害ではなく、市町村単位での被害に悩まされる不快害虫です。いまだ発生源が完全に特定されておらず、水分を適度に含んだ腐葉土などがある場所から発生するのではないかと考えられています。
キノコバエの種類
キノコバエは、330種もいます。
その中で、緑工房にいるのは ノミバエとクロバネキノコバエの2種類。
ノミバエは衛生害虫、クロバネキノコバエは不快害虫といわれています。
衛生害虫とは……
人間や家畜に対して害を与える昆虫およびダニ類などのことである。
(ウィキペディアより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E7%94%9F%E5%AE%B3%E8%99%AB)
不快害虫とは……人間や作物などを害するものではないが、形の気味悪さや大発生などで嫌がられる虫のこと。
(コトバンクより引用:https://kotobank.jp/word/%E4%B8%8D%E5%BF%AB%E5%AE%B3%E8%99%AB-616
キノコバエの生態
ハエと同じで暑い時期に多く発生します。とくに梅雨の時期。
キノコバエの一生は、卵~さなぎ~幼虫~成虫、このサイクルが二週間、成虫になってからの寿命は10日くらいしかありません。卵は一日~二日でふ化します。
キノコバエが発生しやすい場所と条件
キノコバエは湿気の多いところや薄暗いところを好みます。土に生えるきのこや植物の茎から養分を吸い取ることで生きているといわれています。
気温が30℃で湿度が70%程度になると大量発生すると言われています。そのため梅雨から夏にかけてがキノコバエが現れるピークです。前述のとおり十分に水分を含んだ腐葉土の中から現れることが多いと言われておりますが、観葉植物の入った植木鉢などからも発生することがあります。
キノコバエは駆除をすることが非常に容易な反面、詳しい生態はあまりわかっていません。
キノコバエときくらげ
前述の通り、きのこから養分を吸い取っていますので、緑工房のキノコバエの成分はほぼきくらげです。
緑工房のハウスは年間通して一定の温度に保っているので、きくらげにとっていい環境=キノコバエにとってもいい環境。
このため、本来寒くなると死滅してしまうキノコバエですが越冬してしまうキノコバエもいて、一年中ハウスにいます。
きくらげだけを食べて成長しています。
対策として……
ハウスには粘着式の虫取りや電気捕虫器を設置しています。
農薬はいっさい使っていません。
また、収穫後も洗ってから選別し、さらにもう一度洗浄しています。
しかし、きくらげについているキノコバエの卵をすべて取り除くのは、農薬以外困難です。
完全無農薬を掲げている緑工房のきくらげなので、対策をとってはいるけど、どうしても取り切れない部分があります。
暑い時期だとお届けまでの間に卵がふ化してしまい、キノコバエの幼虫が生きくらげについてしまう場合があります。
無農薬で新鮮でおいしい証拠ですが、気になる方は夏場のご注文はお控えくださいね。
ふ化した幼虫を生で食べると腸内の粘膜を刺激して下痢や腹痛を起こす可能性があります。
生で食べなければ害はありませんので、キノコバエを洗い落として、火を通してから食べてください。
まとめ
キノコバエは、発生しやすいですが駆除もしやすい生物です。 また、火を通していれば、誤って食べてしまっても害はないということが分かっています。 見た目はびっくりしてしまいますが、きくらげが無農薬で新鮮でおいしい証拠。 安心してお召し上がりくださいね。
株式会社緑工房の代表取締役。きくらげ栽培・販売に携わって10年目。
自社工場で菌床からつくる完全国産自家栽培のきくらげを、きのこ研究施設・日本きのこセンター 菌蕈研究所とタッグを組んで生産しています。
まだまだマイナーなきくらげを皆さんの生活に浸透させるため、商品開発も行なっています。
また、きくらげ栽培のプロとして、これからきくらげ栽培を始めたいと思っている方のご相談・ハウス見学もさせていただいています