緑工房で取り扱っている純国産きくらげは、「あらげきくらげ」という種類です。
え、あらげ?ってなんですか? というご質問をよくいただきます。
今日はそんな質問にお答えしようと思います。
「あらげ」の「きくらげ」?
あらげきくらげは漢字で書くと「荒毛木耳」。
背面に生える白っぽい毛が「あらげ=粗い毛」で、ビロード布のような触感があります。
そもそも、日本で流通しているきくらげは、ほとんどがこの「あらげきくらげ」です。
キクラゲ科キクラゲ属。ほぼ日本中に自生し、特に温暖な地域には多いということです。
日本以外ではタイやフィリピン、マレーシアなど、東南アジア諸国に広く分布しています。
日本に流通しているものの97%が外国産で、国産のあらげきくらげは希少です。
「きくらげ」と「あらげきくらげ」の違いは……?
きくらげの主な品種として、黒きくらげと呼ばれる「きくらげ」と「あらげきくらげ」が存在します。
「きくらげ」も「あらげきくらげ」も「キクラゲ科キクラゲ属」に属します。
きくらげは表が黒褐色、裏は淡褐色で細い毛が生え、あらげきくらげはやや大きく肉厚で、裏の毛が多く、肉質がきくらげと比べて固いのが特徴です。
ちなみに、白く花びら状になっている「白きくらげ」もあります。
白きくらげは昔から不老長寿の妙薬、精力剤などとして珍重されています。
白きくらげは、シロキクラゲ科シロキクラゲ属に属し、さらにシロキクラゲ科シロキクラゲ属には「ハナビラニカワタケ」という、茶褐色で花びら上に成長する食べられるきのこがあります。
……もう、ややこしいので図にしてみました。
こういうことですね! すっきりしました。
きくらげにもいろいろな種類があることがお分かりいただけたかと思います。
「あらげきくらげ」にも黒と白がある
「あらげきくらげ」も実は黒だけではなく「白い」あらげきくらげというものが存在します。
「シロキクラゲ」とは別物で、あらげきくらげの突然変異種です。
10,000株に1株の超希少な白いあらげきくらげは、栄養価も黒いあらげきくらげと同じでビタミンDたっぷり。
乾燥させると黄みを帯びますが、水で戻すとまた白くなります。
「あらげきくらげ」「きくらげ」「白きくらげ」の成分の違い
では、それぞれのきくらげ類の栄養成分の違いはどれほどのものでしょうか?
調査してみました。
※食品成分データベース調べ
カルシウムの吸収を助けるビタミンDはぶっちぎりの1位。
そして、不溶性食物繊維も1位です!
脂質が低く、ダイエットにも向いている食材と言えますね。
ぜひ、健康にいいあらげきくらげを、毎日の食卓に取り入れましょう!
株式会社緑工房の代表取締役。きくらげ栽培・販売に携わって10年目。
自社工場で菌床からつくる完全国産自家栽培のきくらげを、きのこ研究施設・日本きのこセンター 菌蕈研究所とタッグを組んで生産しています。
まだまだマイナーなきくらげを皆さんの生活に浸透させるため、商品開発も行なっています。
また、きくらげ栽培のプロとして、これからきくらげ栽培を始めたいと思っている方のご相談・ハウス見学もさせていただいています